＜E231系の交直流バージョン　ひたち野うしく駅にて＞

　E531系は2005年に導入された交直流電車です。

　常磐線と水戸線で運用されている403系・415系鋼製車の老朽化に伴う置き換えおよび競合するつくばエクスプレスへの対抗を目的にE501系やE231系のノウハウを基に開発されました。

　基本設計はE231系近郊型をベースとしていますが最高速度が130km/hへ引き上げられました（JR東日本の普通列車車両としては初めて。）　そのため動力性能や足回りは特急型車両のE653系に準じたものとなっています。E231系では準備工事に留まっていたヨーダンパも標準装備されています。

　直流区間と交流区間を隔てるデットセクションでの切り替えは、E501系同様常磐線ではATS-P地上子により自動で行われますが、水戸線は地上子を設置していないため手動切り替えとなっています（常磐線でも手動切り替えは可能。現在E531系は水戸線への定期運用は入っていません。）　デットセクション通過時は蓄電池からの供給に切り替わるため車内照明は消灯消灯しません。

　列車運用システムはE231系同様TIMSおよびVISが搭載され、2004年以降に新製したE231系近郊型と同様運転台の速度計も液晶表示式（グラスコックピット）を採用しています。

　また、2007年3月18日のダイヤ改正から上野駅を発着する常磐線の中距離電車の全列車にグリーン車の営業が開始されました。これは宇都宮線・高崎線に導入したグリーン車の利用客が増加していることを受けての導入で、他路線同様グリーン車の位置は4号車、5号車で2階建てを採用しています。

・起動加速度：2.5km/h/s

・営業最高速度：130km/h

・設計最高速度：130km/h

・減速度：4km/h/s（常用最大）

・編成定員：1412名（基本10両編成　グリーン車180名含む）／760名（付属5両編成）

・制御装置：VVVFインバータ制御

・ブレーキ方式：回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ

・Wikipedia　E531系（参考資料）

・鉄道座席集　E531系